悲願の仏壇が入った。

嫁に行った下の娘。結婚して1年半ほど、式は仏前、出産、マイホーム。家を建てたらお内仏(仏壇)が欲しいといこと。在家に嫁いだ娘の要望で色々とお内仏を探していたが、昨今の仏壇を欲しない社会。廃業した仏壇屋さんは数知れず、何軒か見て回ったが、開店休業の状態・・。そんな中、ご縁が整い、とんとん拍子に話が進み、悲願のお内仏が春の彼岸に娘夫婦の新居へ。婿さん不在の為、おわたまし(御移徒)のお勤めは後日に。

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娘宅のお内仏の大きさは70代。尚この大きさは本来は仏壇の大きさではなく、本山からお受けする三幅のご本尊の大きさから由来する。つまり、この辺だったら200代のご本尊に合わせて仏壇を製作したり、購入した。過疎化が進み、お内仏の処分の話が急速に進んでいる。10年ひと昔所か、1年ひと昔。

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おわたまし(御移徒)とは浄土真宗の最初のご本尊をお迎えするお勤め。字のごとく、阿弥陀様が私のところに渡って来て下さったという意味。門法した方なら理解しやすいが、お寺参りに疎い人は、入魂式、お性根入れ、魂を入れてくださいと・・。魂の解放は我々生きている人間の大事な課題。

石川県 永代供養墓推奨寺院 珀琳寺住職

葬儀会館の人件費削減はみんなの迷惑である

先日、大阪の門徒さんの葬儀。重篤な状態にあると聞かされていたが、サンダーバードを予約し、大阪へ。斎場は堺市立斎場四時出棺という遅い始まり。斎場の係の人に話を伺ったら、本日は予約がMAXで26人の火葬だそうだそうである。

確か、地元・七尾の斎場はMAXでも12人程。昨今は、葬儀会館の都合で、同じ日に2つ葬儀が入ると、10時始まりの葬儀が入っていたなら、間1時間の間を置かなければ葬儀ができない。時間をずらすという事でスタッフを増員することなく使い回し出来る。つまりは、人件費削減という事であろう。始まりは12時以降。それでも斎場が一杯なら、翌日か朝8時始まりになる。今年の寒中に早朝8時始まりの葬儀を経験した(案の定10時始まりの葬儀が入っていた)。せめて9時なら・・・。朝8時となると、7時ころから寺係の門徒さん・近所の人が動かなければいけない。高いお金で葬儀会館を借りるのであるから、この辺の改善を期待する限りである。 

石川県永代供養墓推奨寺院 珀琳寺

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堺市立斎場

 

無許可で納骨堂、闇業者逮捕!!

2月5日地元北國新聞朝刊を広げて唖然とした。愈愈この地まで来たかという感想だ。墓地埋葬法違反という事は分かるが、逮捕された闇業者のやり方は強引で悪質だ。

金沢市内の同じ大谷派の寺院の墓地を管理していた「額菩提樹苑」が寺所有の墓地一角に平成14年7月頃から納骨堂(私見だが、合祀墓の大型版に見える)を無断で設置、寺の警告を無視し、同16年4月に管理委託契約を解除、解除後も同社が納骨堂使用者から管理料300万円を得たことから、管理費の返還と、納骨堂の撤去を求め地裁で係争中とのこと。

一人当たりの金額が50万円~70万円、顧客は約100人という事。

正直、この金額に驚かされた。50万としても×100人で5千万円。私の永代供養墓は1人3万円(事情によってはそれ以下でも引き受けている)。去年、当寺の永代供養墓の値段をあるHP経営者にお知らせしたら、安すぎると吃驚していた。最低10万が寺院の相場らしい・・・。寺が直接管理するという安心感が生臭い話だが値段に左右するらしい。

この事件も、恰も寺が経営している風に見せかけて安心させての集客だったのであろう。金沢の親戚寺院も怪しい業者の話が多く墓地管理にはかなり神経を注いでいると聞く。

ネットで「合祀墓・永代供養」と検索すると、これに似た、紹介業者自体が上の逮捕されたような納骨堂を経営している例を幾つか見ることができる。墓地埋葬法は以前にも書いたが、非常に厳しい法律で、墓地認可は宗教法人・市町村にしか下りないのが墓に携わる者の一致した当然の認識だ。

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  北國新聞切り抜き、納骨堂?

ネット就活ビジネスは何処まで行ってしまうのだろうか?質のいいサービスを供給しているのは、現場の葬儀屋さん墓石屋さんだ。ここを見落とすとソッポを向かれてしまうだろう。永代供養墓推奨寺院 珀琳寺 住職

 



 

金沢市小中学校合同展 ~輝け!未来の巨匠たち~

  • 2019年1月4日(金) - 2019年1月13日(日)まで開催された金沢市小中学校展 ~輝け!未来の巨匠たち~に孫の作品が貼られているという事で、なんとか最終日の13日に長女家族と一緒に見に行く事が出来た。兼六園も近く成人式も重なって華やいだ振袖。
  •  

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金沢市小中学校合同展は「子どもたちは未来の巨匠である」というコンセプトで、約8,200点の作品を展示。図工・美術・書写・書道・華道の力作がギャラリーいっぱいにあふれていた。期間:2019年1月4日(金) - 2019年1月13日(日)10:00〜18:00(土曜日は20:00まで、会期中無休)会場:金沢21世紀美術館 市民ギャラリーA(1階)市民ギャラリーB(地下1階)同時開催

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いざ出陣!!

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8,200点のなかに見つけたよ🎵

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娘曰く「21世紀美術館は初めてだけど、子供を連れて遊びに来るいい場所を見つけた」駐車料金がちと高め・・・・。

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兼六園に足を延ばし、瓢箪池へ。花より団子、お茶屋さんで娘婿にご馳走になる。楽しい一日でした。

永代供養墓推奨寺院 珀琳寺住職

今年も宜しくお願い致します。

晦日に、伯母の四十九日法要を終え。1月1日の修正会、ひっそりとした3が日。孫に習字を教えながら、自分が教えられる事だらけ・・・。基本的な筆の持ち方、筆の入れ方、筆の洗い方などなど基礎の基礎。これが驚くほど呑み込みが早い。欲が無いからね。素直に吸収するって素晴らしいですね!30手前で習った欲だらけの自分の字に恥じ入るばかり。今年こそは!永代供養墓推奨寺院 珀琳寺 住職

師走を駆け抜け大晦日・年内報恩講参り終了。気になるニュース

今年も数時間、やっと報恩講のお参りも済み一息。気になったニュースが。・・・

「僧衣で運転」に青切符、法事行けぬと宗派反発

12/29(土) 7:16配信

読売新聞

 福井県内の40歳代の男性僧侶が9月、僧衣を着て車を運転したことを理由に、同県警に交通反則切符(青切符)を切られていたことがわかった。県の規則が「運転操作に支障がある衣服」での運転を禁じているためだが、僧侶の多くは日常的に僧衣で運転しており、男性は「法事に行けない」と反則金の支払いを拒否。所属する宗派も反発する異例の事態になっている。

 県警や男性の説明によると、9月16日午前10時過ぎ、福井市内の県道で、男性が軽乗用車を運転していたところ、取り締まり中の警察官に制止された。警察官は「その着物はだめです」と告げ、青切符を交付。違反内容は「運転に支障のある和服での運転」と記され、反則金6000円を納付するよう求められた。男性は法事に行く途中で、裾がひざ下までの僧衣を着ていた。20年前から僧衣で運転しているが、摘発は初めて。

 男性に適用されたのは、福井県道路交通法施行細則にある「運転操作に支障を及ぼすおそれのある衣服を着用して車両を運転しないこと」との規定だ。

 警察官は、男性が着ていた僧衣の袖や裾が運転に支障があると判断したとみられるが、県警交通指導課は「僧衣がすべて違反ではなく、状況による」と説明。基準は明確ではない。

 

 福井県の僧侶が衣で運転中に捕まったという笑えない話。推測するに福井県となれば浄土真宗の僧侶か?この時期は門徒さん参りに忙しい。適用されたのは福井県道路交通法施行細則という。詳しく調べてみると

福井県道路交通法施行細則

第十六条 法第七十一条第六号の規定により車両等の運転者が守らなければならない事項は、次に掲げるものとする。
一 ブレーキおよび警音器の機能が不完全な自転車を運転しないこと。
二 積雪または凍結している道路において、自動車または原動機付自転車を運転するときは、雪道用タイヤ(滑り止めの性能を有する雪道用のタイヤで接地面の突出部が五十パーセント以上摩耗していないものに限る。)を全車輪に装着し、またはタイヤチェーン等を駆動輪(他の車両をけん引するものにあつては、被けん引車の最後部の軸輪を含む。)の全タイヤ(全車輪が駆動するものにあつては、前輪または後輪のいずれかの全タイヤ)に取り付けて滑り止めの措置を講ずること。
三 下駄、スリツパその他運転操作に支障を及ぼすおそれのある履物または衣服を着用して車両(足踏自転車を除く。)を運転しないこと。
 

 たしかに福井県道路交通法施行細則・第16条・3項に運転操作に支障を及ぼすおそれのある衣服を着用して車両を運転しないことと明記されている。この辺の判断は曖昧だが、明記されているならそれに従うより仕方がないと思うが??

私の居住地の石川県はどうだろう。

石川県道路交通法施行細則

第十二条 法第七十一条第六号の規定による車両等の運転者が遵守しなければならない事項は、次の各号に掲げるものとする。

 積雪又は凍結している道路において、自動車又は原動機付自転車を運転するときは、雪道用タイヤ(滑り止め性能を有する雪道用タイヤで接地面の突出部が五十パーセント以上摩耗していないものに限る。)を全車輪に装着し、又はタイヤチェーン等を駆動輪(すべての車輪が駆動するものにあつては、前軸輪又は後軸輪)及び被けん引車の最後部の軸輪に取り付けて滑り止めの措置を講ずること。

 げた、スリツパ、つつかけその他運転に支障のあるものをはいて、自動車又は原動機付自転車を運転しないこと。

 石川県道路交通法施行細則・第12条・2項に下駄・スリッパ・つっかけなどの履物についての規制はあるが、衣服についての規制はない。昔から鼻緒の付いた草履はOKと先輩僧侶からは聞かされたいる。

福井と石川でこれだけの違いが生ずる。石川県では僧衣の袖や裾が運転に支障があると判断し摘発されることがないということ。お隣の県とはいえ釈然としない。この辺の都道府県の発する条例道路交通法施行規則」の足並みを揃えられないものだろうか。

僧侶の多くは日常的に僧衣で運転しており、男性は「法事に行けない」と反則金の支払いを拒否。所属する宗派も反発する異例の事態になっている。

でも違反は違反。潔く反則金は払いましょう。あおり運転が問題になったのはつい最近のこと、道交法がこれだけ議論されたのに。僧侶は特権階級でも何でもない。本山もその辺のことをよく考え反発しましょう。法衣のどの部位が違反になるのか、明確な回答を求めるのが優先順位だと思うのだが。 石川県永代供養墓推奨寺院 珀琳寺 住職

現役世代1.3人で1人の65歳以上の者を支える社会の到来

平成30年版高齢社会白書によると、

65歳以上人口と15~64歳人口の比率をみてみると、昭和25(1950)年には1人の65歳以上の者に対して12.1人の現役世代(15~64歳の者)がいたのに対して、平成27(2015)年には65歳以上の者1人に対して現役世代2.3人になっている。今後、高齢化率は上昇し、現役世代の割合は低下し、平成77(2065)年には、65歳以上の者1人に対して1.3人の現役世代という比率になる。

 らしいが、直近の予測ではなく2065年つまり、45年後の予測である。よく調べてみると、平成30年の日本の人口ピラミッドは、第1次ベビーブーム世代が60歳代の後半、第2次ベビーブーム世代が40歳代前半にある。その後の形状の変化をみると、平成52(2040)年に第1次ベビーブーム世代が90歳代前半、第2次ベビーブーム世代も60歳代後半となって高年齢層入り。平成77(2065)年までの高齢化の進展は、低い出生率のもとで世代ごとに人口規模が縮小することを反映した結果となっている。これらは急に来るのではなく、今年より来年、来年より再来年。現役世代を(15~64歳の者)としたのにも些か不安の残る統計の取り方だ。15歳は中卒で就労が出来る年齢というだけで、支える現役世代はかなりの数の減少になる事であろう。

地方の現実

田舎の寺の住職になって早31年。この間の門徒さんとの距離感は確実に変わってきている。門徒さんから見える寺壇関係の煩わしさ、そこに発生する年間の寺の管理費・本山の経常費などなど、過疎化に加え集金するのは困難になっているのが現実だ。末寺が抱える問題を解決する知恵もなく、過疎化門徒調査なんて、何の效も奏さない。自分のお寺は自分で守る。そろそろ本山の経常費連続完納60年、ざっくりと計算すると、億単位の門徒さんの懇志が本山へ収まっているはずだ。これからは、距離を置きつつ田舎の寺にあったアイデアを出し続けていく。石川県永代供養墓推奨寺院 珀琳寺 住職